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カラーミーショップでポイント制度を始める前に決めておく5つのこと
この記事は 時点の管理画面を確認して書いています。 アプリの更新により画面が変わっている場合があります。
ポイント制度は、リピート購入を増やす施策のなかでも導入しやすいものです。一方で「とりあえず1%還元で始めた」あと、次のような迷いが出てくることがよくあります。
- 送料やクーポン利用分にもポイントを付けるべきか
- 有効期限は設けるべきか、設けるとして何か月か
- ポイントの原価は、どの費目で見るべきか
これらは、あとから変更すると既存のお客様に不利益変更として受け取られやすい部分です。走り出す前に決めておくほど、運用は楽になります。この記事では、最低限決めておきたい5つの論点を順番に整理します。
1. 還元率と、その原価をどう見るか
還元率は「売上に対して何パーセントを値引き原資として使うか」という意思決定です。1%還元は、粗利ではなく売上の1%が将来の値引きとして積み上がることを意味します。
粗利率30%のショップで、税抜1万円の商品を1%還元で販売した場合を考えます。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 売上 | 10,000円 |
| 粗利(30%) | 3,000円 |
| 付与ポイント(1%) | 100円 |
| ポイント考慮後の粗利 | 2,900円 |
粗利に対する負担は 100 ÷ 3,000 ≒ 3.3% です。売上比では1%でも、粗利比では3倍以上の重さになります。還元率を検討するときは、必ず粗利率と並べて見てください。
なお、付与したポイントの全額がすぐ使われるわけではありません。未使用のまま失効する分(失効率)があるため、実際のコストは付与額より小さくなります。ただし失効率は運用実績が出るまで読めないので、最初は失効を見込まずに 成り立つ還元率から始めるのが安全です。
2. 何に対してポイントを付けるか
「購入金額の1%」と決めても、次の境界は自動的には決まりません。
- 送料 — 送料にポイントを付けると、送料無料ラインの直前でカゴ落ちしたお客様に、送料分の還元がつくことになります。送料を除外する運用が一般的です。
- 手数料 — 代引き手数料なども同様に除外を検討します。
- クーポン利用後の金額か、利用前か — 3,000円の商品に500円クーポンを使った場合、2,500円に対して付与するのが原則です。クーポンと重ねて満額付与すると、実質的な二重値引きになります。
- ポイント支払い分 — ポイントで支払った金額に再びポイントを付けると、還元が循環します。除外してください。
- 税込か税抜か — どちらでも構いませんが、表示と一致させることが重要です。税込表示のショップで税抜計算にすると、お客様の暗算と合わなくなります。
決めた内容は、ポイント規約ページに1行ずつ書き出しておきます。問い合わせが来たときに参照できる形になっていることが大切です。
3. 有効期限をどう設計するか
有効期限には2つの型があります。
固定期限型 — 付与日から12か月など、付与ごとに期限が切れる方式。管理はシンプルですが、お客様は自分のポイントがいつ切れるのか把握しづらくなります。
最終利用日から延長する型 — 購入やポイント利用があるたびに、保有ポイント全体の期限が延びる方式。アクティブなお客様のポイントは実質的に失効しないため、優良顧客を不利にしません。リピート施策としてはこちらが向いています。
期限なしは、会計上の負債が無期限に積み上がることを意味します。小規模ショップでも、期限は設けておくことをおすすめします。目安としては12か月前後が扱いやすい長さです。
4. 失効前に知らせるかどうか
期限を設けるなら、失効前の通知をセットで考えます。通知がないまま失効すると、「気づいたら消えていた」という体験になり、ポイント制度そのものへの信頼が落ちます。
決めることは2つです。
- 何日前に知らせるか — 30日前、7日前など。2段階にすると、1回目を見落としたお客様も拾えます。
- 何ポイント以上を対象にするか — 数ポイントの失効通知は、かえって煩わしく受け取られます。「送料無料になる」「1品買える」といった、使う動機になる金額から通知すると自然です。
5. 誰がポイントを増やせるのか
購入以外にもポイントを付ける経路を用意するかどうかは、初期に決めておきたい論点です。代表的なものは次のとおりです。
- 会員登録時 — 初回購入のハードルを下げます。
- 誕生日 — 年1回、来店理由をつくれます。
- レビュー投稿 — 商品ページの情報が増えます。
- 友達紹介 — 紹介した側と、された側の両方に付与する形が一般的です。
- 会員ランク — 累計購入額に応じて還元率を上げ、上位顧客を維持します。
すべてを最初から始める必要はありません。ただし「あとで足す」前提で設計しておくと、還元率の合計が想定を超えないよう調整しやすくなります。購入時の還元率 + 追加付与の合計が、1で確認した粗利負担の範囲に収まるかを確認してください。
まとめ
始める前に決めておきたいのは、次の5点です。
- 還元率を、売上比ではなく粗利比で確認したか
- 送料・手数料・クーポン・ポイント払い・税の扱いを書き出したか
- 有効期限の型(固定か、最終利用日から延長か)を選んだか
- 失効前通知のタイミングと対象額を決めたか
- 購入以外の付与経路を、還元率の合計として把握しているか
この5点が決まっていれば、あとの運用は設定作業になります。逆に決めずに始めると、途中の変更がそのままお客様への不利益変更になり、告知の手間が増えていきます。