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100円で何マイル付けるか — 粗利率から還元率の上限を出す
マイル制度をはじめて作るとき、まず決めるのが100円で何マイル付けるかです。
ただし、「100円で5マイル」のように付与するマイル数だけを決めても、実際にいくら還元することになるのかは分かりません。
まずは、その理由から見ていきます。
マイルは「円」ではありません
ここが、最初につまずきやすい点です。
1マイル=1円ではありません。
1マイルをいくらの価値にするかは、ショップ側で決めます。決めるのは、マイルを何と交換できるようにするかです。
たとえば、次の2つを比べてみます。
- 500円のクーポンを 500マイル で交換 → 1マイル=1円
- 500円のクーポンを 2,500マイル で交換 → 1マイル=0.2円
どちらも「100円で5マイル」ですが、実際の還元額は同じではありません。
後者の場合、前者の5分の1の還元になります。
つまり、決める数字は2つあります。
付与率は「100円で何マイル貯まるか」、実質の還元率は「最終的にいくら還元するか」です。
① 付与率は「100円で5マイル」から
まずは付与率を決めます。
基本は、100円で5マイルを出発点にしてください。
1マイルではなく5マイルにするのは、マイルが貯まっていることを実感しやすいからです。
たとえば5,000円の購入なら、1マイルの場合は50マイルですが、5マイルなら250マイル貯まります。数字が大きいほうが、貯まっていることが分かりやすくなります。
実際にいくら還元するかは、交換先の設定で調整できます。そのため、付与率は大きめに設定して構いません。
付与率はあとから変更できますが、一度決めた数字を下げるのは避けてください。お客様にとって、印象の悪い変更になりやすいためです。
② 実質の還元率は粗利率から決まります
では、最終的にいくら還元するかを決めます。
ここは勘で決める必要はありません。自分の店の粗利率から計算できます。
還元率は売上に対する割合ですが、マイルの原資は粗利から出ていきます。
たとえば、売上の1%をマイルとして還元する場合、粗利率が20%の店では、粗利の5%をマイルに使うことになります。
同じ1%の還元でも、粗利率によってショップへの負担は大きく変わります。
目安として、発行するマイルの総額が粗利の5%を超えたら、出しすぎと考えてください。
この基準から逆算すると、還元率の上限を出せます。
| 粗利率 | 還元率の上限 |
|---|---|
| 20% | 1.0% |
| 30% | 1.5% |
| 40% | 2.0% |
| 50% | 2.5% |
| 60% | 3.0% |
計算式は 粗利率 × 5% です。
たとえば、粗利率40%の店なら還元率は2%まで、粗利率20%の店なら1%までが目安になります。
③ 年に何円になるかを出す
還元率だけを見ても、それが高いのか安いのかは分かりにくいものです。
そこで、年間でいくらになるかを円に直します。
たとえば、年商600万円で還元率が2%なら、年間12万円です。
この12万円を見て、「この金額をかける価値がある」と思えるかどうか。
最後は、ここで判断します。
率だけではイメージしにくくても、実際の金額にすると判断しやすくなります。金額を見ても判断できないなら、まだ還元率を決める段階ではありません。
④ 1マイルの価値が決まります
還元率を決めると、1マイルがいくらの価値になるかも決まります。
付与率を100円で5マイルとした場合は、次のようになります。
| 実質還元率 | 1マイルの価値 |
|---|---|
| 1% | 0.2円 |
| 2% | 0.4円 |
この数字をもとに、次に決める交換先の値段が決まります。
たとえば500円のクーポンなら、1マイル=0.2円の場合は2,500マイル、1マイル=0.4円の場合は1,250マイルが必要です。
まとめ
決めるのは、付与率と還元率の2つです。
付与率は100円で5マイルを起点にします。
還元率は「粗利率 × 5%」を上限の目安にします。多くの物販では、1〜2%に収まります。
そして、必ず年間で何円になるかまで計算してください。
次は、この数字をもとに交換先をいくらにするかを決めます。交換先は何マイルにするかに続きます。