5分で読めます
交換先は何ポイントにするか — 入口・中・高の3段の決め方
この記事は 時点の管理画面(/redemption/coupon)を確認して書いています。
アプリの更新により画面が変わっている場合があります。
ポイント制度をはじめて設定するとき、決めることは山ほどあるように見えます。実際に最初に決めるのは、2つの数字だけです。
- 100円で何ポイント付けるか(付与率)
- クーポンを何ポイントで交換できるか(交換レート)
この2つが決まると、あとはほとんど自動的に決まります。順番に見ていきます。
前回で、付与率を100円で5ポイント、実質の還元率を粗利率×5%を上限に1〜2%と決めました。ここから交換先の値段を出します。
還元率2%なら1ポイント = 0.4円です。この記事はその前提で進めます。
① 入口のクーポンは客単価の10%
ここで自分の店の平均注文額を使います。入口のクーポンは、平均注文額の10%前後が目安です。
還元率2%(1pt = 0.4円)で計算すると、こうなります。
| 平均注文額 | 1回で貯まる | 入口クーポン | 必要ポイント | 到達 |
|---|---|---|---|---|
| 3,000円 | 150pt | ¥300 | 750pt | 5回 |
| 5,000円 | 250pt | ¥500 | 1,250pt | 5回 |
| 10,000円 | 500pt | ¥1,000 | 2,500pt | 5回 |
| 30,000円 | 1,500pt | ¥3,000 | 7,500pt | 5回 |
客単価がいくらでも「5回買えば届く」になります。還元率1%なら10回です。
これが目安の正体です。金額を覚える必要はありません。「何回買えば1枚もらえるか」で考えてください。5〜10回が扱いやすい範囲です。
② オンボーディングは「購入1〜2回分」まで
登録直後にもらえるポイントを、購入何回分かで考えてください。円で考えると多いのか少ないのか判断できません。
タップで受け取るミッション——SNSのフォロー、アンケート、会員登録——は、こちら側で達成を確認できません。つまりいちばん配りやすく、いちばん配りすぎやすい枠です。
目安は購入1〜2回分です。これを超えると、買っていない人が買った人に近い残高を持つことになります。
| 平均注文額 | 1回で貯まる | オンボーディングの上限 | 入口クーポン | 新規は実質 |
|---|---|---|---|---|
| 3,000円 | 150pt | 300pt | 750pt(¥300) | 3回 |
| 5,000円 | 250pt | 500pt | 1,250pt(¥500) | 3回 |
| 10,000円 | 500pt | 1,000pt | 2,500pt(¥1,000) | 3回 |
| 30,000円 | 1,500pt | 3,000pt | 7,500pt(¥3,000) | 3回 |
読み方はこうです。入口は5回分に置きますが、登録時点で2回分もらっているので、新規のお客様は実質3回買えば1枚目に届きます。
この「実質3回」が設計の狙いです。遠すぎると忘れられ、近すぎると原資が出ていくだけになります。
配りすぎているかの見分け方
オンボーディングの合計が入口クーポンを超えていたら、その制度は壊れています。1円も使っていない人がクーポンを持って帰れるからです。
先ほどの例で、会員登録300pt・アンケート300pt・SNSフォロー300ptを設定したとします。合計900pt。平均注文額3,000円の店では入口が750ptなので、買う前に交換できてしまいます。
このときの直し方は2つです。
- オンボーディングを減らす(300ptを100ptずつに下げる)
- 入口を上げる(ただしクーポン額も上がるので、原資を再確認)
先に下げるのは1です。オンボーディングは新規会員の獲得コストであって、リピートを作る仕組みではありません。
③ 交換先は低・中・高の3段
入口が決まったら、上に2段足します。段ごとに役割が違います。
| 段 | 中身 | 守り方 |
|---|---|---|
| 低 | ¥500 OFF(条件なし) | 5回で届く。「貯まる実感」担当 |
| 中 | ¥1,000 OFF | 最低利用金額 ¥5,000 をつける |
| 高 | 送料無料・限定特典 | 最低ランクで開く |
最低利用金額は、金額の大きいクーポンを安全にする設定です。¥500のクーポンを¥500の買い物に使われると利益は残りませんが、¥1,000のクーポンに「¥5,000以上」の条件をつければ、割引は20%に収まります。
大きいクーポンほど条件をつける。これだけ覚えておけば十分です。
最低ランクは、上位ランクの会員だけが交換できる枠を作る設定です。ポイントでは届かない特典を、長く買っている人にだけ開けます。
まとめ
決めるのは2つです。付与率は100円で5ポイントから。実質の還元率は1〜2%から。この2つで、入口クーポンの必要ポイントが計算で出ます。
そのあと、オンボーディングの合計が入口を超えていないかだけ確認してください。超えていたら、買わなくてもクーポンがもらえる制度になっています。