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家具・インテリアのマイル設計例 — マイルを貯めさせないという判断
業種別の設定例、最終回は家具・インテリアです。
この業種では、マイル制度を作らないという判断もありえます。まずは、なぜそうなるのかを数字で見てみます。
この業種の前提
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 平均注文額 | 50,000円 |
| 粗利率 | 40% |
| 購入頻度 | 2年に1回 |
① 10年かかることを確認する
粗利率40%なので、上限は2.0%です。1回50,000円の購入で2,500マイル、1マイル = 0.4円です。
購入は2年に1回なので、年間で見ると1,250マイルです。
入口の目安である¥5,000(客単価の10%)に必要なのは、12,500マイル。これに到達するには5回購入する必要があり、つまり10年かかります。
さらに有効期限1年を設定すると、話はもっと単純です。次に買う前に、前回のマイルはすべて消えてしまいます。
つまり、この業種では「マイルを貯める」ということ自体が起こりにくいのです。
② 貯めさせる設計を捨てる
そこで、段をいくつも作るのではなく、1回の購入で完結する設計にします。
| 段 | 必要マイル数 | 中身 |
|---|---|---|
| 低 | 2,000マイル | ¥800 OFF(1回の購入で到達) |
| 高 | — | 配送・組立・レイアウト相談(最低ステージ) |
2,000マイルなら、1回の購入で貯まる2,500マイルで到達できます。
つまり、買ったその場で、次に使える券が1枚出る形です。
「貯める楽しみ」はありません。でも、この業種では、もともと貯める機会が少ないのです。
ないものを無理に設計すると、誰も届かない段が並ぶだけです。
③ 空いた2年をどうするか
本当の問題は、こちらです。購入と購入のあいだに2年あることです。
その間、何もしなければ、お店のことを忘れられてしまいます。
そこで使える手は3つあります。
誕生日ミッションなら、年に1回は必ず連絡するきっかけを作れます。特に用事がなくても連絡できる、数少ない理由のひとつです。
限定枠は、購入後に役立つものを用意します。
- レイアウト相談・採寸相談
- 組立・設置の優先手配
- お手入れ方法の案内、張り替えの相談
家具は、買ったあとも長く使うものです。
使っている期間にも接点があれば、次に家具を買うときも同じ店を選ぶ理由になります。
④ 主役は紹介です
そして、この業種でいちばん効くのが友達紹介です。
年0.5回しか買わない人に「もっと買ってください」と言っても、家具は増やせません。購入頻度そのものを上げるのは難しいのです。
一方で、引っ越しや新生活の話は、人づてに広がります。
満足した1人が1人紹介すれば、新規が1人増えます。購入頻度を上げるより、こちらのほうが現実的です。
紹介の条件設計は、紹介特典をいつ渡すかにまとめています。
この業種では、待機期間を長めにしてください。返品・キャンセルの判断がつく前に特典を渡してしまうと、あとから戻せません。
⑤ ステージは長期の記録
| ステージ | しきい値 | 到達 |
|---|---|---|
| ブロンズ | 0 | 全員 |
| シルバー | 2,500マイル | 1回購入 |
| ゴールド | 7,500マイル | 3回購入 |
アクティビティマイルは累計で消えないため、10年かけて3回買った人もゴールドとして残ります。
マイル残高だけでは表現できない関係を、ステージなら記録できます。
⑥ この業種で見る数字
- 紹介の成立数 — この業種で追うべき最重要の数字です
- ステージの上位人数 — 少なくて当然です。少ないからこそ、一人ひとりに対応できます
- 最終活動日 — 2年空いても異常ではありません。休眠として扱わないでください
まとめ
家具・インテリアでは、マイルは貯まりません。1回で完結する還元にして、あとは誕生日・限定枠・紹介に寄せてください。
マイル制度を「貯めて交換する仕組み」と考えると、この業種では作れません。
買ってくれた人を覚えておく仕組みと考えれば、作れます。