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ハンドメイド・作家もののマイル設計例 — 作り手が見えることが最大の特典です
業種別の設定例、第6回はハンドメイド・作家ものです。
この業種は、マイル制度との相性があまりよくありません。それでも紹介するのは、相性がよくないからこそ見えてくる別の強みがあるからです。
この業種の前提
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 平均注文額 | 6,000円 |
| 粗利率 | 50% |
| 購入頻度 | 年2回 |
① 数字を確認する
粗利率が50%なので、上限は2.5%です。1回6,000円購入すると、300マイル貯まります。1マイル = 0.5円です。
年2回購入すると、年間で600マイルになります。
入口の目安である¥600(客単価の10%)に届くには、1,200マイルが必要です。4回の購入、2年分にあたります。有効期限が1年なら、届きません。
② 段を1つに絞る
まずは、無理なく届く位置まで下げます。
| 段 | 必要マイル数 | 中身 |
|---|---|---|
| 低 | 600マイル | ¥300 OFF |
| 高 | — | 名入れ・制作過程の共有(最低ステージ) |
600マイルは購入2回分で、ちょうど年間の獲得マイルと同じです。つまり、1年に1枚という設計になります。
オンボーディングは200マイルまでにしてください。300マイルを配ると、購入1回分と合わせて600マイルに届きます。つまり、実質1回の購入で交換できることになります。
段は1つで十分です。というより、1つしか置けません。
③ マイルは主役ではありません
ここが大事です。この業種では、¥300のクーポンは購入する理由にはなりません。
作家ものを選ぶ人は、価格だけを見ているわけではありません。誰が作ったのか、どうやって作ったのかを見て選びます。その人にとって、300円引きはそれほど大きな価値ではありません。
だからこそ、マイルは「お礼」として置いておきます。力を入れるべきなのは、別のところです。
④ 作り手にしか出せないもの
この業種には、限定枠に置けるものがたくさんあります。
- 制作過程の公開 — 完成品しか見えない商品だからこそ、制作途中そのものが特典になります
- 名入れ・カスタマイズ — 量産品ではできないことです
- 新作の先行案内 — 少量生産なら、先に案内が届くこと自体に価値があります
- ワークショップ・工房見学
これらは、値引きでは代えられません。また、規模の大きい店にはできないことでもあります。少量生産であることが、そのまま強みになります。
考え方は値引きではなく「つながり」を渡すにまとめています。
⑤ ステージは「何回買ってくれたか」の記録
| ステージ | しきい値 | 到達 |
|---|---|---|
| ブロンズ | 0 | 全員 |
| シルバー | 900マイル | 3回 |
| ゴールド | 2,100マイル | 7回 |
アクティビティマイルは累計で失効しないため、年2回の購入でもステージは着実に上がります。マイル残高が毎年消えても、ステージは残ります。
少量生産の店にとって、ステージは特典を配るためだけの仕組みではありません。「この人は7回買ってくれた」と分かる記録としても使えます。
たとえば、7人しかいなければ、7人全員に手書きの礼状を書くこともできます。
件数が少ないことは、弱みではありません。大きな店には難しい対応ができるからです。
⑥ この業種で見る数字
- ステージの上位に誰がいるか — 人数が少ないので、名簿として使えます
- 紹介の成立数 — 作家ものは、人づてに広がります
- 最終活動日 — 1年空いても珍しくありません。新作の案内が、新たな接点になります
まとめ
ハンドメイドは、マイルが効きにくい業種です。段は1つに絞り、オンボーディングは200マイルまでにします。
そのうえで、制作過程・名入れ・先行案内に力を入れてください。マイル制度は、その人たちを見つけるための名簿として使うのが大切です。